あるきデス

50代からの毎日の歩き方from鎌倉。Rock your life! ジタバタしたっていいじゃないか!

鎌倉のあの「人」に会いたい!大船観音さまの巻。


湘南>鎌倉>大船。の歩くをプロデュース。

 

地名は曖昧なままでもいい!湘南私論

「湘南」とはどこからどこのエリアを指し示す地名のなのか?初回に触れたことです。

 

「湘南」という地名の最大の特徴は、それが地名として扱われているはずなのに地理的定義が極めて曖昧なまま使用されているということに尽きるのではないでしょうか?

 

ワタシニモ、ドコカラ、ドコマデガ ショウナン ナノカワカラナイ。

 

「湘南」の由来には二説あって:

 

① 相模国の南の地域を意味す相南という言葉にさんずいがついた説。

② 中国湖南省洞庭湖に注ぐ川にある湘水の南の風光明媚な地域を指す湘南にちなんだという説。

 

と一体どちらなのか?の論争は(これ以外の説もあり?)今後も続きそうですね。

 

まあ、一応現在では相模湾沿岸の海岸地帯を指すようなのですけど、このまま曖昧な定義(地理的範囲)でもいいかなと思います。

 

というのは地名は地理的範囲を指し示すだけでなく、その地域のイメージを喚起させる役割があるからです。最近の「高輪ゲートウェイ駅」論争もそうですけど、地名や駅名は機能的役割を果たせばいいというものではないと思います。

 

大船は鎌倉ではない?

桜の季節の鎌倉。今回は大船へ。

 

「えっ?大船って鎌倉なの?」と思われた方もいらっしゃると思います。というか、「そもそも大船ってどこやねん?」と思われた方もいるでしょう。

 

大船は一般的にはJR大船駅の周辺の地域、行政区域としては大船駅の東側を指します。

大船駅の西側、そのシンボルというかアイコンというかランドマークというかまさに「大船の顔」が大船観音さまであります。

 

この観音さまがある場所は行政地名では岡本と呼ばれています。で、この岡本も大船も鎌倉市にあるわけです。これが大船は鎌倉であるという根拠です(って事実、鎌倉ですから)!

 

でも一般的なイメージの鎌倉は北鎌倉駅とか鎌倉駅周辺や映画「海街diary」にも出てきた海岸の町のイメージを大半の人は思い浮かべると思います。

 

鎌倉市は湘南とは異なり行政地名として明確に地理的範囲を限定しています。鎌倉市はイメージ以上に海から離れた北側にも広がっているエリアなのです。ちなみに一番北側の地域は「関谷」という地名で、海街diaryのイメージは皆無です(ごめんなさいお住まいの方々)。

 

その昔、たしか缶コーヒーの駅貼り広告が大船駅に掲出されていて、見事に「大船駅が最寄りの鎌倉市民」の気持ちを言い当てたコピーが書かれていました。それは(正確に思い出せませんけど):

 

「大船ではなくつい鎌倉に住んでいると答えてしまう」

 

というようなものです。

 

確かに旅先等で「どちらからお越しですか?」と訊かれて「鎌倉からです」と答えると「ああ!」と話が早いし「いいところですねえ~」と好感度抜群なわけであります。

 

ところが旅先だけでなく日常でも「お住まいは?」と訊かれて「鎌倉です」と答える自分に「何が悪い!事実だろう!!」と心の中で叫んでみたり、「なぜ見栄を張らないで大船と胸を張って言わないんだ!」と自己嫌悪に陥ったりする訳です。いわゆる「大船コンプレックス」ですね(これまたナンノコッチャ)。

 

癒される大船観音さまの魅力

前置きが長くなりました。大船観音さまです。

 

大船観音さまは小山の頂上に鎮座されている全長約25m白衣のお姿をされています。白いのは衣だけでなくお顔を含めそのお姿全部白いです。なので大船観音さまは晴天の青空を背景にされると、その白いお姿の美しさがさらに際立ちます。シャッターチャンス!

 

大船観音さまの全長はいわゆるバストショットとなっています。このお姿を拝見するためのベストビューポイントは大船駅南改札から直結しているペデストリアンデッキ(歩行架橋)の上です。

 

実際ここから立派な一眼レフカメラスマホで撮影されている方々をよく見かけます。色配分で言えば観音さまが鎮座されている小山の木々の緑、大船観音さまご自身の白、そして青空という組み合わせ。グリーン x ホワイト x ブルーの美しさ!

 

 

 

この上記の色の組み合わせに、今(春)の時期に桜色が加わり絶妙なアクセントになります。このお姿に手を合わせて感謝の気持ちをお伝えすれば私のようなものでも日々の悪行三昧から離れちょっとだけ善良な市民になれるような気もします。

 

ちなみにペデストリアンデッキと平行に走っている川(柏尾川)とこれまた平行に走っている道路があり、この道路沿い(観音さまが鎮座されている小山の麓左側)に宝くじ売り場が見えます。BIGという文字を見て、ここで買えば大船観音さまの御利益で・・・いやいや日本語の使い方が間違ってますね。自分が善い行いをしたり、ひとのためになったりで与えられるのがご利益なのですから・・・。煩悩満開。

 

ベスト・オブ・ベストビューの大船観音さまに出会えるのはココ!

では再度、大船を初めて訪れる方のために書きます。JR大船駅には東海道線上野東京ライン新宿湘南ライン)、横須賀線新宿湘南ライン)、京浜東北線根岸線が乗り入れており、江の島に向かうモノレールもあります。まさに「大船ゲートウェイ駅」!

 

東海道線は6号車に乗ると便利(ただし混みます)。降りて直ぐの階段もしくはエスカレーターで昇ると南改札となります。で、南改札を出て向かって右(西側)に曲がり、その突き当りを左に曲がるとそこからペデストリアンデッキとなります。

 

このペデストリアンデッキのそれぞれの位置から大船観音さまをご拝顔できますけど、以下のポイントの中でベスト記念撮影ポイントをお探しあれ!お勧めは④です。

 

① ペデストリアンデッキへ出て歩き始めると右手に観音さまの横顔が見える。

② 突き当りを右へ。まっすぐ行くとやがて観音さまのお姿が木々で遮られる。

③ 突き当りバスロータリーへのエレベーター付近。観音さまのお姿は見えなくなる。

④ エレベーターに乗らず左に向かって突き当り。オオッ!ほぼ正面から観音さまとお寺がよく見える!

 

なのでぜひペデストリアンデッキを歩いてそれぞれの角度からお気に入りのMy大船観音さまを見つけてください。

 

いざ大船観音寺

これだけの視認性抜群の大船観音さまですから、初めての訪問でも迷ってたどり着けないということはありません。注意するとことと言えば訪問(参拝)時刻だけ。それはこのあとに書きます。

 

さて大船観音寺へのナビゲーションはところどころにありますので参道への入り口には簡単にたどり着けるでしょう。灯篭が門代わりの参道は急な坂道です。

 

参道の入口には車の侵入を防ぐためか道の中央に赤のカラーコーンが置いてあります。このカラーコーンには地蔵菩薩が「刻まれて」います。特注?カワイイ。

 

ちなみに開門は午前9時閉門は午後4時50分(11月~1月は4時20分。2019年3月現在)。ということは・・・オッ~もうすぐ閉門!の時刻に私は訪れたわけです。

 

急げ急げ・・・といっても参道はほんと急坂です。時刻に余裕をもってゆっくり上り左手に見えてくる(大船=鎌倉)の風景を愛でながらのお散歩をお楽しみください。

 

参拝料は大人(高校生以上)は300円。と思ったら・・・あららすでに受付のシャッターは降ろされ・・・間に合わなかった・・・と思ったら張り紙が。

 

「閉門10分前より無料で参拝出来ます。なお売店は閉まっていますのでご了承ください。 合掌」

 

おっー、無料か!ラッキー!

 

でもこの時間帯の参拝はお勧めしません。10分では駆け足になりますし、お寺の方々の閉門準備のお邪魔にもなりますので。(お寺の方は皆さんとてもフレンドリーでお優しい。まさに観音さまの表情のように心が温まります)。

 

境内に入ると観音さまにご対面する前にいくつかの平和祈念や慰霊碑が目に留まります。

 

被爆25周年 慰霊碑

被爆40周年 平和祈念の石碑

被爆45周年 原爆の火の塔(福岡県星野村で燃え続ける「原爆の火」を採火したもの)

 

知らなかった・・・。大船観音さまの慈悲深い表情にはこのような御心があったのですね。

 

核兵器もない 戦争もない 平和な世界を」

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大船を、いえいえ世界を見守り続ける大船観音さま。

 

ついに大船観音さまとご対面!

平和祈念などの碑をあとにして昇る。ココから観音さまへ至る小道がちょっといい雰囲気です。私が訪ねた時は桜はまだチラホラ咲いていたばかりですけど、これ満開になったらゆっくり歩きたい細道です。

 

で、いよいよご対面。台座に鎮座された大船観音さま。観音さまと正対するには麓からは無理でやはりここまで登って来る必要があります。いい表情をされています。

 

ちなみに近くで拝見すると観音さまの胸には模様があって(首飾りのようなもの)これが十字架に見える不思議。ちなみに大船観音寺曹洞宗のお寺です。

 

さて観音さまはその御身の中に入って参拝できます(すでに閉門時刻間際なのにわざわざ入口を開けて下さるお寺の方の優しさも身に染みます)。

 

中には観音さま建立当時の様子を写した写真もあり、その歴史を振り返ることができます。

 

この観音さまへ内参するためへの道がベスト桜並木道かとお思います。ここから素晴らしい大船の街(=鎌倉。しつこいなぁ~)と桜の取り合わせが堪能できます。まだ、この時はつぼみ状態でしたけど。

 

歴史は新しいけどまさにディープ大船への入り口

鎌倉と言えば大仏さまかと思います。でもこれからはぜひ観音さまもお参りください。大船駅は北鎌倉や鎌倉へのトランジット(乗り換え)駅で改札の外に出られない(出なかった)方も多いかと思います。でも、大船も鎌倉なんです(くどいなあ~)!

 

この大船観音さまを起点にぜひディープ大船の「あの人に会いたい」をまたあらためてご紹介しますね。それにしても今気付いたのですけど、大船観音さまの表情、「海街diary」で大船の大叔母を演じた樹木希林さんと似ているかも・・・。

 

希林さんと大船観音さまの結びつきは、まだ他にもあることも思い出したのでこれについてはまたあらてめて書きますね。

 

では、次回もYou'll never walk alone!